増改築をする

 一般に増改築の方が建て替えるより安上がりと考えられていますが、建物のいたみ具合によっては、かえって建て替えてしまった方が得な場合もあります。たとえば増築をすれば、古い所と新しい所の差が歴然と現われてしまうため、両方とも外装のやり直しが必要になります。また一部を改築している時に、他の箇所がいたんでいることがわかって補修することになったりしては、これはもう単純な増改築ではすまなくなります。だから増改築をすることになったら、まず業者に厳しく見積ってもらい、費用も計算してもらいます。およその見当だけで増改築にとりかかったのでは、次々に費用が加算され建て替えた方がよかった、という結果になりかねません。
 費用の点からも、建て替えと同じくらいかかるなら、住宅金融公庫などの公的資金も利用できるから建て替えの方が有利です。

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 不満な箇所があるからといって、すぐに改装にとりかかるのは失敗のもとです。例えばここにドアをつけたいと思ったら、ドアがつくことによって他の家具への影響はないか、人が動きにくくならないかなど、極端にいえば家全体のなかでドアー枚がどのような影響を及ぼすかを考えるべきなのです。そのうち、他と補修しなければいけない箇所が見つかったり、改装しない方が使い勝手がいいことが分かったりします。とにかく、しばらくは住んでみることです。
 改築は設備機器を取り替える時に一緒にやると経済的です。設備機器は一般に一〇年たつと、性能が落ちたり壊れたりして取り替えの時期になります。設備機器の取り替えは、家具を入れるのと違って職人の手による工事になるのが普通です。その職人の入るついでに、間取り変更といった改築をすませれば、何回にも分けて工事をするより経済的。増改築は設備機器の取り替えも含め、ある程度大きく計画します。
 床がきしむ、建具がきちんとしまらないなど、住まいも古くなると、いろいろな自覚症状があらわれてきます。人間と同じように住まいも素人判断をせずに専門家の診断に任せた方がいい。なぜなら、どの材質だとどのようないたみ具合かといったことや、あるいは、どの工法だとどこが悪くなるかなど、素人では見当もつかない点が多いからです。増改築などを予定したら施工業者や建築士にお金を払って診断してもらうことです。
 増築で一番多いのが二階をあげるケースです。平屋に二階をのせるには基礎打ち直しの大工事が必要だし、鉄骨を組んだものを平屋にかぶせ二階をのせる方法もありますが、いずれにしても専門家、できれば最初に家を建てた大工さんにしてもらうのが望ましい。
 将来、二階を作りたいと思っている人は、新築の時に基礎を二階建て用にしっかり作り、当面は平屋を建てて住んでいればよい。
 借地の場合、地主は現在の住宅に対しては承認していますが、建て替えるものについては地主側にも事情があり、発言権が生じてきます。したがって、計画の段階であらかじめ、承諾してくれるかどうか、またもし承諾してくれても、金銭的な問題はどうなるのかを打診しておく必要があります。そして、建て主は一方でその金額が正当な額であるかも調べて建て替え予算に組み込んでおくべきです。住宅金融公庫を利用するにも、地主の承諾書がなければ受けられません。
 増改築といえども広さによっては役所へ申請して許可をもらわなければなりません。それを無視して着工してしまい、途中で建ぺい率オーバーが見つかった場合は、強制的に取り壊されても文句はいえません。
 また、先に住宅を取り壊したはいいが、許可がおりずに右往左往という事にもなりかねないから、計画が決まって資金も調達し、いざ着工というその前に必ず確認申請をとるべきです。
 まず住宅金融公庫の住宅改良資金だが、これは一戸建て住宅の増改築、及びマンション改装に設けられた資金。住宅の外構工事までも利用できるのが特徴です。だから公庫融資で住宅を新築して、一年過ぎてから住宅改良資金で外構工事をすることもできます。また、マンションにしても、厨房機器の取り替え以外ならほとんどの改装に適用されるから、住宅金融公庫の住宅相談室で聞いてみると良い。中古マンションを購入した時など、購入のための資金と住宅改良資金の両方を併用して借りることも可能です。
 建て替えにいる別予算として家屋の取り壊し料や、工事中の仮り住まいの家賃くらいまでは誰もが見当はつくでしょう。
 しかし、その他にも、家具が仮り住まいのアパートに入りきらない場合には倉庫料、また、倉庫へ、アパートヘと二重の引越し費用もかかります。アパートを業者が紹介してくれるところもありますが、自分で捜す場合は工事中だけの中途半端な期間という理由でいやがる家主もあるから、実際には住まなくても家賃の一年分を払って契約するケースが多い。
 工事現場が住宅密集地では公衆便所などはないから、職人用に簡易便所も設置しなければならず、その費用は私の経験によると約七万円かかった。さらに、最近の職人はほとんどがマイカーでくるから、道路に駐車して近所に迷惑をかけないためにも、近くに駐車場を借りる必要もあります。この場合、最低二台分は必要になります。とかくこのような経費が馬鹿にならない。
 建て替え中はどうしても近所に迷惑をかけることになるから、日頃からの近所との付き合いが大切になります。取り壊し一つを例にとっても、シートをかぶせて作業をするとはいえ、住宅が密集しているところではその期間は外に洗濯物が干せなくなります。少なくとも家屋を取り壊す日時だけは近所に知らせておきたい。また、建て替え中は仮り住まいが必要になるが、遠くへ行ってしまったらなおのこと、仮りに近くにいるとしても、時としては現場に運び込まれる資材や設備機器などを近所の人に代理で受けとってもらうこともあります。
 その他、職人さんへの心遺いにしてもやはり近所の人の協力が必要になり、それがうまくいかないと苦情が出たり、その反動が職人さんの方へぶつけられたりして、何かとうまくいかなくなります。
 建て替えはこちらの事情であって、近所に迷惑をかけることには変わりないのだから、事前の挨拶はもちろん、日頃の付き合いがもっとも大切なのです。
 マンションの改装、改造は面積もわずかで、まとまった大仕事でないだけ、工務店はやりたがらない。しかし規模は小さくとも内容的には一軒の家を建てるのと同じくらいの職種の職人が必要。壁紙の貼り替え、ペンキの塗り直しといった改装は、マンションを建てた会社がやっている○○内装サービスといった所へ頼むのがもっとも安くて早い。
 こういう所は建てる時に動かす職人を自由に動かせるし、新築工事の時に流れ作業でやった価格をペースに価格設定をしているのでかなり安くつく。
 しかし、細かい間取りの変更や収納スペースの設置をこういう所に頼むのは無理で、むしろ設計をしてくれ、丁寧にきめ細かい仕事をしてくれる設計事務所とか、家具まで作れる手を持っているデパートの家具装飾やハウジングセンターなどに依頼するのがいいでしょう。
 改装、改造と内容で依頼する先を分けるのが利口な方法です。

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