分譲マンションの専有部分と共用部分に関する権利

 建物区分所有法の第六条第一項ですが、そこでは同条項の先取特権の行使としての競売の際に専有部分、共用部分に関する権利、および敷地に関する権利の三つが相互に不可分一体の関係にあるものとして取り扱われるということを規定しております。
 ところで、この第六条第一項の規定の趣旨は、単に先取特権の行使としての競売の場合ばかりでなく、抵当権の行使としての競売の場合にも、あるいは質権の行使としての競売の場合にも適用されてしかるべきものであると思います。そしてまた、そのような任意競売の場合ばかりでなく、強制競売すなわち債務名義に基づく強制執行としての競売の場合にも同様に適用されてしかるべきであり、さらには、以上のような裁判所その他の公的機関によって行われる強制売却処分の場合だけでなく、当事者が任意に行う任意売却処分の場合にも、第六条第一項が規定する処分の際の不可分性、一体性の法理の趣旨は類推適用されてしかるべきものであると考えております。

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 つまり、第六条第一項の条文の文言は、先取特権の行使としての競売というような場合にのみ限定するかのような表現になっておりますが、しかし、そのような規定の体裁にもかかわらず、内容的にはきわめて普遍性がある一般的なものでありまして、専有部分、共用部分に関する権利、および敷地に関する権利の三つが相互に不可分一体的なものとして取り扱われる必要があるのは、なにも先取特権の行使としての競売の場合だけに限らないことは、もちろんいうまでもないところのはずです。
 そうしますと、建物区分所有沢の笛六条第一項でも専有部分、共用部分に関する権利、および敷地に関する権利の三つの処分における相互的な不可分性、一体性を規定しているし、また第一一条でも専有部分および共用部分の共有持分の二つの処分における相互的な不可分性、一体性を規定していまして、結論的にいうと、多少の重複がそこにみられるわけで、これはとくに建物区分所有沢の解釈運用に支障を来すというほどのものではありませんから、別にどうということはないでしょうが、しかし、将来、立法的には一本化されるべきものであると思います。
 また、専有部分、共用部分に関する権利、および敷地に関する権利の三つが、処分において相互に不可分一体の関係にあるものとして取り扱われるべきであるということのうちには、敷地つまり建物の区分所有における土地が登記簿上いくつもの筆敷に分かれている場合に、それらの各土地相互間ないしそれらの各土地上の権利相互間の不可分性、一体性ということまで含まれていると解すべきものであると思います。もしそうでないと、建物の区分所有における土地の権利関係はバラバラの権利関係となり、収拾のつかない混乱におちいるおモれがあるからです。したがって、そこまで含めて建物区分所有法第六条第一項は処分の際の不可分性、一体性を定めているとみるのが妥当でしょう。

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