区分所有者集会

 建物区分所有沢が規定しているのは、条文の順序に従って挙げると、管理所有、管理者、規約、区分所有者集会の四つです。このほかに、分譲マンションなどですと、そのマンションの区分所有者全員を構成員とする管理組合が組織されていて、その場合は管理組合規約が建物区分所有法上の規約であり、管理組合理事長が建物区分所有沢上の管理者である旨が管理組合規約中に定められていることが一般であるといえます。

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 まず区分所有者集会ですが、これについては建物区分所有沢第二七条以下に規定があります。
 例えば、一棟のマンションの戸数が十戸とか二十戸とか三十戸というように少ない場合には区分所有者の人数はごく限られていますから、区分所有者集会の招集、開催、運営などについてそれほど難しい問題はないともいえましょうが、大規模な分譲マンション、団地形式の分譲マンションですと、区分所有者の数が非常に多く、何百人、千数百人、あるいは二千人にもなり、そういう大勢の人が一か所に集って区分所有者集会を開くということは、もちろんできないことはないけれども、実際にはなかなか難しいということになりましょう。
 この点について、分譲マンションの関係者の人たちに聞いてみますと、「だいたい委任状が圧倒的に多いのでして、実際には出席者が少なく委任状を集めて、区分所有者集会あるいは管理組合総会が開けるかどうかというようなわけです。しかも出席するのは、みんなひと言いいたい人ばかりです。」という話で、とくに民間のマンション開係者のなかには、区分所有者集会あるいは管理組合総会をあまり好意的にみていない人がいるような印象をうけ、いろいろな意味で考えさせられたことがあります。
 そのことの是非はともかくとして、区分所有者集会あるいは管理組合総会がそのような実情にあるのだとしますと、現行の建物区分所有法の規定でも問題ないのかもしれませんが、しかし、例えば分譲マンションについて将来建て替えの問題がおきて、みんなが区分所有者集会を開いて決めようではないかということになりますと、建て替え問題は区分所有者らにとって大きな関心事ですから出席率がきわめてよく、おそらくほとんど全員が出席することになるでしょう。その場合、区分所有者の人数が五人や十人あるいは二十人や三十人ならともかくとして、何百人あるいは千人、二千人というような人数がいったいどこに集まるのか、物理的な容物から考えても、大変なことになるだろうという気がしますし、そういうたくさんの人のあいだで決議するということはこれまた容易ならぬことであろうと思います。
 よほどそういう大がかりな会議体の運営に肩れている人なら別ですけれども、普通の人は不馴れでしょうから、おそらくてんやわんやの大騒ぎになって、収拾がつかないことになるのではないかとも考えられるし、またお互いに利害のからむ問題ですと、そこではまたいろいろな駆引をする人も出てくるでしょうし、あれやこれや考えてみますと、この区分所有者集会の規定の解釈運用が相当に難しいのではないかという感じがいたします。
 そのことと関連して私が機会あるごとにいっているのは、建物区分所有の適正規模ということです。建物区分所有法では、区分所有というのは一棟ごとに考えているのでして、区分所有者集会というのも棟ごとに開かれることになっております。もちろん、建物区分所有法では第三六条という規定があって、団地形式の分譲マンションの場合にも準用されていますが、しかし、団地形式の場合はいくつかの棟が集まっていて、それらの各棟に何十戸かの住戸があるのですから、全体を合わせると、区分所有者の人数は何百人あるいは千人、二千人ということになり、そういう区分所有者が全部一か所に集まって区分所有者集会を関くということに当然なるのですけれども、しかし、その場合にはさきほど言いましたように、場所から、運営から大変な問題です。ですから、第三六条の準用規定の解釈運用上、一団地の区分所有者で一つの集会をもたなければならないというわけのものではなく、その点は弾力的に考えてよいのではないかと思います。団地形式の分譲マンションの場合であっても、その団地を構成する各棟ごとに区分所有者集会をもつことはなんらさしつかえないことであり、むしろそのほうが場所、運営等々の点でやりやすいであろうと思うのです。したがって、建物の区分所有にあってはその規模ということが重要な問題の一つといえましょう。適正規模ということです。しかし、これは、法律上の議論でなくて行政指導の問題であるという人もいるかもしれませんが、とにかく、そういうことについてもっと真剣に考える必要があることは確かであって、いまのように例えば、分譲マンションですと採算その他のことやフィジカルな面でのみ考えて管理運営上の配慮を軽視し放置しておくということは、将来に非常な厄介な問題を残すのではないかということが気がかりです。そういう点をおおいに強調するとともに、管理運営のシステムづくりをいろいろな意味合いで工夫模討してほしいと思います。

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