分譲マンションの共用部分の専用使用権

 分譲マンションの専用使用権ですが、これについては、相反する見解があり、従来、これという定説が確立されていない点が問題です。
 すなわち、一つの考え方は有効説であり、他の一つの考え方は無効説ですが、しかし、この場合注意しなければならないことは、専用使用権ということについて、そもそも区分所有法では直接的な明文規定がないことと、さらに、それにもかかわらず、区分所有者全員が合意で、あるいは多数決によって、専用使用権を設定することは、有効で、この点は従来から争いがないということです。

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 問題があるのは、要するに分譲事業者偏が分譲の段階で、いうならば一方的に専用使用権を設定したり、あるいは、それを別売りすることができるかどうかであって、この意味で有効説と無効説が対立しているわけです。
 この点に関し、本来、理屈からいうと当然にそういう権限は分譲事業者側にはないと思います。といって分譲事業者は、いかなる意味でも、絶対にまったくできないのかどうかということは、これはまた別の問題です。本来専用使用権というのは、ないで済めばいちばんいいのかもしれませんが、実は管理費の問題、あるいは積立金の問題とも関連して、専用使用権のうちでも、とくにある種のものについては、むしろ管理費、あるいは積立金の点からみて有用だということもいえなくはないからです。
 たとえば自動車の駐車施設を設けて、有料駐車場にし、そして料金を管理費なり積立金に繰入れて積み立てるというようなことをすれば、それだけやはり管理費、あるいは積立金にプラスするわけですから、一概に専用使用権がいけないとばかりもいえないでしょう。そうだとすると問題は、専用使用権がどうしても必要だ、あるいはあったほうがいいということであれば、それはいいと思うのですが、問題はその設定の仕方であり、あるいは設定された専用使用権の内容の問題ということになろうかということです。
 その点について、従来あまり十分検討されていなかったのではないか、ただ、なんとなく「いいのではないか」というようなムードで、実務が流されてきているように思われます。したがって一度無効説にも大いに耳を傾け「なるほどそういう点はそうだ」ということをやはり考えればそれはそれなりに意味があります。
 当然にはそういう権限はないと思われますが、しかしながら、一概にいけないともいえないわけです。やはり設定の手続き、あるいは内容さえ合理性、妥当性がキチンと確保されていれば、その有効性は承認されることはあるであろうというのが結論です。立法的に手当するとしたら、分譲事業者側の専用使用権設定の権限ないしその限界に関してということになるでしょう。

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