新規参入者負担論

宅地開発業者が開発指導要綱を守って宅地を造成すれば、その宅地を購入してその土地の新住民となる者は、公共部門が供給するサービスに対して、旧住民よりも高い料金を支払わなければなりません。この点にかんして、受益が明確な限り、受益者負担の拡大導入を図っていくべきであるとして、住宅団地、マンション、都心ビルなど、都市施設の整備状況からみて負担を求めるのは、受益が明確に指摘できれば是認できることに新規参入者としての新・増設ビル、都心進入者に対する負担は、初期先行投資の負担、また限界費用の逓増の原則からみても納得できるとされています。この考え方からすれば、宅地開発に伴って、新しい住民に水を供給する場合には、新たな投資が必要になり、水を供給するときの限界費用も新たな供給分については、旧供給分についてよりも高くつくために、新住民は新しい水道の開発費用を負担すると同時に、旧住民よりも高い水道使用料金を支払わなければならないことになってしまいます。

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水道の使用料金についてはどのように考えるべきなのでしょうか、この場合に旧住民と新住民とに対して全く別々の水源から取水された水が供給されるのであれば、効率性の基準からみて、旧住民と新住民とが各々の限界費用に応じて別々の料全を負担することが妥当です。しかし、たとえ水源が異なっていても、新たな配管工事等によって、両方の水源の水が混合されて旧住民と新住民の双方に供給されるのであれば、効率性の基準からみて、旧住民と新住民は同じ限界費用を料金として負担すべきです。したがって、旧住民は新住民が参入して来る以前よりも高い水道料企を支払わなければなりません。この場合には、新規投資は、新住民と旧住民の双方を含めた住民全体に水を供給するために行われると考えられています。それに対して、たとえ、異なった水源の水が混合されて新住民をも含めた住民全体に、同じ水質の水が供給されるとしても、新住民が参入してこなかったのであれば、旧住民の料金は上らずにすんだのであるために、新規参入者が増加した限界費用部分をすべて負担せよというのは、既得権保護の理論に他なりません。したがって、新規参入者負担論を高く評価するかどうかは、既得権益の保護を絶対的なものと考えるかどうかに依存します。

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