地代家賃

住宅の供給には、建売と貸家とがあります。前者の場合、その対価が一時に支払われる場合と長期にわたり分割支払がなされる場合とがあります。このうち後者の場合は、貸家の家賃とかなり似ていますが、いずれにしても、建売業者が居住者の自家建設を代行したものに対する対価とみられます。これに対して都市住宅の経営の基本的な型である貸家住宅では、家賃が住宅市場において、住宅の売手と買手を結びつける基本的に重要な条件です。家賃は、住宅の供給者、貸家業者にとって、その経営が成立しうる条件のものでなければなりません。同時に居住者にとっては、その生活を維持する上で、その住宅が望まれる条件を満たしつつ、しかも居住者の支出可能な限度内でなければなりません。こうして、供給者側からみても、需要者側からみても、住宅供給価格は住宅経営における経済的関係を集中的に表現する条件といえます。さらに、住宅はそれが占有している土地なくしては存在しえませんが、その土地の所有者が住宅の居住者と異なるときは、その一定期間の占有に対して地代が支払われます。土地の所有権そのものが利用者に譲渡される場合は、地価によって取引されます。地価と地代は密接な関係を持っています。地価、地代は、土地所有者と土地利用者とを結びつける経済的な関係を集中的に表現する条件です。したがって、地代、家賃の問題を明らかにすることは、住宅経営の分析にとってきわめて大切な問題です。

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間取り

住宅経営の側からみれば、経営が営利目的を完遂するためには、家賃は供給者にとって適切な収益、利潤を保障していなければなりません。家賃を決定するには、将来の不確定条件を含んでいますが、一定の予測のもとにたえうる条件を保障するものを経済的家賃といいます。その要素は敷地代、建築費元利償還金、保険料、修繕費、管理費、家屋税、空家および滞納補償費などから成るといわれます。
経営が合理性を貫徹するためには、経済的家賃が成立する条件が守られねぱなりませんが、そのような住宅経営者側の行動は、必然的に低取入層における劣悪な住宅洪給、あるいはその十分な需要にこたえない住宅不足などを引き起こします。このような住宅難に対して、住宅政策、建築基準法などによる劣悪化の規制、低収入層に対する国庫補助住宅などが行なわれますが、それが例えば国庫補助公営住宅のような経済的家賃でない政策家賃の住宅経営を展開させることになります。
非経済的家賃は、国の政策の方向、重点のおき方、民間経済家賃との競合関係、およびその政策効果という三つの側面から問題となります。居住者の生計の状態よりみるならば、低収入者層ほどユンゲル係数の動向からみられるように、家賃負担は絶対的にも相対的にも引き下げられるべきものですが、現実はまさにその反対です。したがって、例えば収入の10%を家賃とするといった政策家賃の要求がでてくるのは当然です。このような住宅政策の展開に対して、民間と公共との分担関係、あるいは両者の経営機構の再編成といった問題が、将来の展望にからんで住宅経営上の重要な問題として指摘されてきます。地価、地代についても、都市の発展が住宅経営を圧迫することによって、同様の問題が生じてきます。自然成長的な地価運動は、一部の高家賃、高級住宅居住者層を別として都市化の進行とともに、住宅を住むに堪えない立地条件の地域に追い出していく傾向をますます明らかにしています。これについてどのような土地政策あるいは都市計画がたてられるかが、望ましい住宅経営を支える本質的問題として浮かび出てきます。その具体的な展開として通切な対策が講じられなければ、住宅経営の合理化だけでは解決しえない限界があることが指摘されます。

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