賃料に関する鑑定評価方式

不動産の所有者が、その不動産を賃貸借等に供するのは、賃料取入の形態で収受する総取益、とりわけ必要諸経費等を控除した額、いわゆる純賃料を獲得することを目的とするものです。この方式は積算式評価法と呼ばれるもので、投下資本である対象資産の価格に期待利回りを乗じて得た純賃料が中心となるものです。この方式で求められる積算賃料は上記の純賃料を、質的には貸主の投資誘因的な中核体として、また量的には主要な構成要素として、内包している性格のものです。賃料基準は対象不動産の復成現価に期待利回りを乗じて得た額に必要諸経費等を加えて対象不動産の貸料を求めるものであると規定しています。

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復成現価は一般に対象資産の時価と考えてよく、復成現価は対象不動産について価格時点における復成価格を求め、対象不動産が償却資産の場合にはこの価格について減価修正を行なって求めるものであると規定され、価格時点における再建設費、あるいは新規調達価格である復成価格より、経過年数による物理的、機能的および経済的減価を差引いて現在価格である復成現価を求めるものです。この減価修正の方法には、耐用年数を標準とする方法と観察による方法の2方式がありますが、耐用年数を標準とする場合においては、経過年数よりはむしろ経済的な残存耐用年数に重点をおいて判断すべきです。その判断については、後者の観察減価の場合には、不動産鑑定士等の減価判断とともに、その資産に関する技術者等専門家の意見を求める場合も生じてきます。減価修正について一般に利用度の多い方法は、耐用年数を標準とする方法で、この方法には定額法ならびに定率法の二つがあります。
期待利回りは、一定額の不動産投資に対して投資者が期待する報酬の率であって、復成現価に乗じて純賃料を算定しうるものです。鑑定基準は、期待利回りの求め方を還元利回りを求める方法に準じると規定しています。還元利回りとは、収益還元法において用いられる資本還元の利回りです。この利回りは不動産の有する長期的な性格に即して最も安全性が高いと思われる投資の利回りに不動産投資としての危険性、非流動性、管理の困難性を考慮して求めるとされています。
鑑定基準では、期待利回りを対象不動産から生じる純収益の安定性、所在地域における取引慣行、および金利情勢並びに業種などの相違に応じて不動産の取引利回り、公債利回り、金融機関の貸出金利などを比較考量して求めることができるとされています。
賃家経営により受取る家賃収入は、純賃料の素材となる収益であって、これより必要諸経費等を控除しなければ、純粋の収益は算定できません。また、賃料の構成要素を分析し、あるいは投資家の立場から供給者価格としての賃料を求める場合、上記の純賃料にこの必要諸経費等を加算することによって賃料が求められるものです。
1. 公租公課
2. 減価償却費
3. 維持管理費
4. 損害保険料
5. 貸倒準傭金
6. 空室などによる損失相当額
以上のように積算式評価法により求められる賃料は、投資家としての立場から賃料の供給者価格としての色彩を有するもので、賃料の各要素の積上げ、すなわち加算によるものです。

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