借地に家を建てる

土地の購入資金が足りない場合には、土地を借りて家を建てたり、すでに借地しているときは、借地上の古い家を建て直したり、増築したり、または借地権付マンションや中古住宅を購入する方法が考えられます。借地権の価格は、住宅地で更地価格の六割から七割程度がふつうですから、当面の資金としては少額ですみますが、借地の場合には、自分の土地と違って、地代の支払いはもとより、地主との間にいろいろ制約があります。しかし、建物の所有を目的とする借地権の場合は、借地期間その他借地法により強く保護されています。そのため多くの場合、材料置場や臨時設備に貸すというように、借地法の適用のない一時使用のための貸地の形がとられ、新しく土地を借りるのは困難でしょう。ふつうは、借地上の建物の新築、増改築か借地権付住宅の購入ということになるでしょうからその場合に心得ておかなければならないことを説明しましましょう。

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間取り

借地上の家の増改築をするときには、かつて建物の所有を目的として借地していれば、契約のときにきめた建物の種類、構造の範囲内であれば、増改築について地主の承諾は原則としていりません。もっとも、従来からある建物を取り壊して新築する場合に、その建物が借地権の残存期間をこえて存続するものであるときは、地主はそれに対して異議を述べることができます。地主がこの異議を述べないで新築を黙認しますと、借地権は、従来の建物滅失の日から二〇年間、堅固な建物では三〇年間存続することになります。しかし異議を述べても新築工事を防止することはできないと考えられています。借地権の存続期間の延長を阻止する効力はありますが、借地権の存続期間は従前のままということになります。存続期間が満了となっていても、地主に自己使用の必要性があるなどの正当事由がないかぎり、原則として借地契約は更新されます。
といっても、建物の増改築は建物年数を延ばすことになりますから、借地権の存続期間に影響するというので、多くの場合、契約のときに無断で増改築、新築してはならない旨の特約が結ばれます。この特約は、法律上有効と考える見解が有力ですから、この特約がある場合には、他主に無断で増改築、新築を強行しますと契約違反として契約を解除されることになりかねません。しかし、わずかな増改築の場合には、増改築が、借他人の土地の通常の利用上相当であり、他主に対する信頼関係を破壊するほどでない場合には、契約解除はできないというのが裁判所の判断です。
また、従来の木造家屋を取りこわして鉄筋コンクリートビルにするときには地主の承諾が必要です。借地契約では、木造など非堅固な建物の所有を目的とする ものと、鉄筋コンクリートなど堅固な建物の所有を目的とするものとは、契約内容がまったく違うとされているからです。建築基準法の防火地域に指定され、耐火建築物にすることが義務づけられたときや、付近一帯が中高層ビルが建ちならぶようになったようなときには、地主との間に話合いがつかなかったら、裁判所で借地条件の変更の許可をしてもらうことができます。
いずれにしても、地主とよく話しあって新築、増改築を進めたほうがよいでしょう。
無断増改築禁止の特約があるときに、どうしても地主が承諾しない、あるいは不当に高額な承諾料の支払いを要求するといったときには、その宅地のあるところを管轄する地方裁判所に、増改築許可の申立をすることができます。この申立をすると、裁判所は、地主、借地人双方の言い分を間いたうえで、借地権の残存期間、土地の状況、借地に関する従前の経過などその借地に関する一切の事情を考慮して、地代の値上げなど借地条件の変更や、借地人に一定の金銭の支払いを命じるなどして、地主の承諾にかわる許可の裁判をしてくれます。
借地上の建物を購入するときには、建物とともに借地権を買い受ける必要があります。建物だけを買って安心している人がいますが、古材を買うつもりならともかく、敷地の利用権なしに建物を取得しても無意味だからです。借地権の譲渡は、譲渡自由の特約がないかぎり地主の承諾が必要です。地主の承諾が得られないまま建物を購入してしまいますと、売主である借地人が地主に無断で譲渡したということを理由に地主から借地契約を解除され、結局、建物収去、土地明渡しを要求されることになってしまいます。地主に譲渡の承諾を求めたのに拒絶された、地主が高額な承諾料を要求するといったときには、売主から不動産所在地の地方裁判所に「地主の承諾にかわる許可」を求める申立をしてもらうことになります。ただし、この申立は売主が譲渡する前にしなければならないことに注意しましょう。

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