交渉預り金

土地を買いたいと思う人が不動産業者に、それを依頼すると、「交渉預り金」という名目の金銭をとられることがあります。このような金銭をとらないように行政指導がなされていますが、それでもとられることがあるようです。問題は、この委託を解消したときに、買主が金銭の返還を求めることができるかということです。委託の趣旨に応じて解決するのが筋ですが、その趣旨が業者から売主に対して手付あるいは内金として支払われていれば、依頼者みずからそうしたのと同じに取り扱われることになります。そのときは、業者は買主の代理人として行為をしたと考えられるからです。こういう場合には、売主の渡した受領証を渡してもらうよう請求します。
まだ売買が成立せず、売主に手付として支払われていなければ、依頼者である買主は、いつでも、その委託を解消して、交付した金銭はいつでも全額返還を求 めることができます。いずれにせよ、このような金銭を要求する業者には近づかないほうが無難です。
なお、現地に案内して、案内料などを請求する業者もいますが、支払う必要はありません。契約の申込みを誘うための広い意味の広告手段なのですから、それは業者自身が負担するのが当然だからです。

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分譲地や建売住宅、マンションなどの分譲広告には、申込金を用意するようにというのが目につきます。現地を見に行くのに、多額の手付金相当額を用意していくのは危険であり、業者としても契約前に「重要事項説明書」や契約書の交付、説明などの手続を要します。そこで、手付金の一割ぐらいの金銭を用意させ、購入を希望したら、契約前に申込金の支払いと同時に申込書を出させるようにしているのがふつうです。業者とすれば、客に確実に契約させるためにこの申込金を要求するわけですが、買主としても希望の物件を他に売却されないためにその支払いに応ずるというわけです。問題は、契約をとりやめたときには、この申込金は返してもらえるかどうかという点です。返すように行政指導がなされていますが、これを民法上どのように考えるかは、むずかしい問題で、いろいろ意見が分れています。その一は、契約は申込みと承諾があって成立しますが、この申込金の支払いは、まだ契約の申込みの段階であり、業者がこれを承諾したときにはじめて契約は成立するとみる考え方です。したがって、契約をとりやめた場合は、契約を解除するというのではなく、申込みを撤回することになります。そして、申込金の支払いのときに、購入希望者側の事情によって契約をとりやめた場合は申込金を返還しない旨の特約がなされていた場合にかぎり、申込金は没収されるということになります。
その二は、申込みで売買の予約が成立し、申込金をこの手付とみる考え方です。売買契約はまだ成立していませんが、売買の予約契約は成立していますから、前述の不動産業者が売主となって受領した手付(解約手付)となり、この申込金を放棄することによって解約できるということになります。
その三は、たんに、申込金を買主の申込順位を確保するための順位保全証拠金とみる考え方です。没収する旨の特約がないかぎり、どんな事情であっても契約をとりやめると申込金は返してもらえることになります。
いずれにしても、申込金を支払えば、ふつう申込書か、申込金受領証が渡されますが、これに、申込みの条件が書かれているはずですから、申込金を支払う前にこれらの条件を見ておかなければなりません。このような条件が書かれている申込書に印を押せば、それらの条件に拘束されることになります。
なお、住宅ローンが借りられたら買いたいというときにも申込金をとられることがあります。これもむずかしい問題ですが、次のように考えるのが無難のようです。
住宅ローンの借入れを条件とした売買契約の成立とみて、申込金を、売買契約の効力が生じたときの手付と考えるのです。ローンの借入れができなかったら、この売買契約は効力を生じないことに確定します。そこで、買主は、その申込金を不当利得として返還請求することができることになります。
このように、申込金を払う際には、それがどういう性質のものかよく聞くことがなによりも大切です。

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