建築基準法と条例

建築規制は、個人の権利行使を制限するもので、たとえ権利行使の結果、近隣に不利益をもたらす場合でも、国家権力によってこれを規制することは、簡単に考えてはならないことです。憲法では、財産権を保証して、財産権の内容は、公共の福祉に通合するように、法律で定めると述べています。建築についてこれをあてはめると、自分の所有地や借地にどんな建物を建てようと自由であり、土地利用や建物の規模、構造に規制を加える場合は、その規制が、公共の福祉に通合するものでなければならず、しかも、法律によらなければ規制はできないということになります。法律は、衆参面院で可決されて成立し、条例は都道府県や市町村議会の議決を経て成立する法規ですが、その内容は法律の範囲内でなければなりません。このような憲法の定めがあるために、条例によって、法律よりも厳しい規制を加えるということは、憲法の解釈上、複雑困難な問題を伴います。ましてや罰則の強化となるとなおさらのことです。しかし公害間題に悩む地方自治体の中には、都市環境の破壊を放置できないため、さまざまの工夫をこらし、効果的な規制を行なおうと努力しているところもあります。

スポンサード リンク
間取り

昭和517年の改正により、建築基準法に日影規制が設けられることになりました。具体的な適用区域と日影規制の時間は地方公共団体が、その地域の気侯、風土、土地利用の状況など、地域の実情を勘案して、建築基準法が定める地域や時間の項目の中から選択し、条例で指定することになっています。したがって建築基準法の定める項目の中から、その許容される範囲で、規制の厳しい方を選ぶか、ゆるやかな方を選ぶかは、地方公共団体が独自に決めることになります。日影規制の場合は、条例がどのように定めているかを、都道府県や市町村の建築課で調べてみる必要があります。しかし日影規制の案例を制定していない郡市もあり、そのような都市では建築基準法の日影規制を、其体的に適用する手立てがありません。そのような都市では、日照確保に無関心なのではなく、高度地区に指定した地域で、建物の高さを各自治体独自に規制する方法で、日照確保を図っています。
建築基準法五八条は、高度地区においては、建築物の高さは、高度地区に関する都市計画において定められた内容に通合するものでなければならないと定めています。この条項に着目して、都市計画で自治体独自の建築規制を行って日照確保を図っている地域もあります。
高度地区というのは、市街地の環境を維持し、または土地利用の増進を図るため、建築物の高さの最高限度または最低限度を定める地区で、市町村が定める都市計画において、全ての用途地域内に指定できます。この都市計画で、一定の区域を高度地区に指定し、高度地区における建築物の高さを制限すれば、建築基準法の日影規制や北側斜線制限よりも、内容的にも厳しく、広範囲の規制が可能となり、都市の実情に応じて、地方行政の独自の姿勢が貫かれるという利点があります。その反面、建築の自由に対する規制が国民の中で、バラバラとなる欠点もあります。

間取り
日照の法規則/ 建築基準法での日照保護/ 建築主事/ 建物の大きさの制限/ 敷地の重複使用/ 敷地の重複使用での既存建物/ 違反建築に対する処置/ 建築基準法と条例/ 指導要綱/ 建築協定/ 日照被害者の救済/ 行政上の日照保護規定/ 被害者側からの建築工事差止請求/ 違法建築による日照妨害/ 日影規制と差止/ 住居地域での日照保護/ 商業地域での日照保護/ 複合日陰と建築工事の差止請求/ 土地に対する日照妨害/ 日照の加害回避/ 公共建物による日影/ マンション同士での日照紛争/ 日照地役権/

       copyrght(c).間取りガイドドットコム.all rights reserved

スポンサード リンク

プライバシーポリシー