日照の加害回避

建物を建築する場合に、建築主としては新築建物の構造および配置において、北側隣接地の日照の妨害をできるだけ少なくするための配慮をしなければならないことはいうまでもありません。しかし実際には、自らの日当たりだけを考え、不相当に南側を空地にし北側に寄せて建築するなど、配慮に欠けている場合も多く見られます。
また逆に被害者の建物の配置や構造によって、日照被害を大きくしていることがあります。例えば被害者の建物が敷地の南側境界に接して建築されていたり、周囲はほとんど二階建であるのに被害者の建物だけが平家建であったり、窓などの開口部を設置するのに日照確保について通常なすべき配慮をしていないなどの場合です。

スポンサード リンク
間取り

日照を妨害されることを理由に建築工事の差止めを請求する場合に、差止めが認められるためには、日照妨害によって被害者が受ける不利益の程度が受忍限度を超えていることが必要となります。この超えているかどうかは、日影規制への違反の有無、被害の程度、地域性を中心に判断されますが、北側隣接地の日照を妨害しないよう配慮しているかどうか、など加害を回避することができる可能性があるかどうかも重要な判断要素となります。
加害を回避できる可能性があるかどうかは、経済的および技術的の両側面から判断しなければなりません。技術的には日照妨害を回避するための設計変更が可能な場合でも、披害者の不利益に比較して極端に多大な経済的損失を被るときには、経済的側面から被害を回避できる可能性がないということになります。一般に北側隣接地への日照妨害に対する配慮が欠けていて、設計変更をすることにより加害を回避できる可能性がある場合には、差止請求は認められやすくなり、逆に十分配慮を尽くし、加害を回避する可能性がほとんどない場合には、差止めは認められにくくなリます。
また被害者の建物の配置や構造において、日照確保に十分配慮しているかどうか、被害者において日照の被害を避けることができる状況にあるかどうかとの事情も、受忍限度の判断に影響してきます。一般には、日照確保について十分配慮し、被害の回避の可能性がない被害者は、配慮に欠け被害を回避できる被害者より、差止めは認められやすくなります。それは、自ら日照確保の配慮を怠っている者が、日照妨害を理由に建築工事の差止めを求めるのは、他人に対してのみ日照確保について配慮するよう要求することとなり、極めて不合理で、土地利用の公平という観点からも認めることができないからです。

間取り
日照の法規則/ 建築基準法での日照保護/ 建築主事/ 建物の大きさの制限/ 敷地の重複使用/ 敷地の重複使用での既存建物/ 違反建築に対する処置/ 建築基準法と条例/ 指導要綱/ 建築協定/ 日照被害者の救済/ 行政上の日照保護規定/ 被害者側からの建築工事差止請求/ 違法建築による日照妨害/ 日影規制と差止/ 住居地域での日照保護/ 商業地域での日照保護/ 複合日陰と建築工事の差止請求/ 土地に対する日照妨害/ 日照の加害回避/ 公共建物による日影/ マンション同士での日照紛争/ 日照地役権/

       copyrght(c).間取りガイドドットコム.all rights reserved

スポンサード リンク

プライバシーポリシー