通路と応用

 部屋と部屋を結ぶ通行線、あるいは動線で示される部分のことで、廊下という言葉がこれに当たります。この通路あるいは廊下の扱い方も、さまざまな変遷を辿って今日に及んでいます。同じ連絡路であっても目的によって扱い方が異なるもので、これをうまく活用することによって住生活を豊かにすることができます。

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 通路はいくつかの部屋のプライバシーを保ちながら、それぞれを必要に応じて連絡する役割をするものです。プライバシーの度合いによって対応が異なってくるもので、それぞれの部屋の使用空間を確保するだけでなく、視野からも守る必要のある場合は、通路は完全に一つの空間として存在することにな ります。中廊下形式の間取りの中廊下のごときものです。
 中廊下というものは全く味気ないもので、事務所建築の廊下はその代表的なものである。戦前までのある時期に住宅に中廊下形式の平面が定着したことがありました。これを単なる通路としての目的だけでなく、少しでも余裕のある空間として扱いたいという目的から、通路の幅を全部あるいは一部分拡げて憩の空間をつくる。一種のロビー化です。これが更に拡がることによって、多目的室とか談話室に変型していくことになります。通路の曲がり部分や脹らみ部分の工夫は楽しい抑揚のある空間の一つになります。実用に徹すれば、通路の両側を収納スペースにします。一種の納戸化です。できるだけ通路を通路として意識させないようにするのが理想です。
 第二点として、使用空間を確保できれば視野は自由であるもの、あるいは積極的に視野に対して開放的なものがあります。部屋の中での通行路のようなもので、歩くことに対して誘導していけばよいので。残された使用空間に対して視野は自由でよい。
 庭の中を通る各別棟をつなぐ渡り廊下もこの種のもので、両側にあるいは片側に庭としての空間が自由に拡がっているものです。通路は視野だけはさまたげない障壁などによって別の使用空間とか景観との仕切りの役目をします。この障壁も省略すれば、歩く床の材料や模様によって通路のように誘導します。芝生や苔の中に敷かれた石畳がその役割をしていることと同じです。

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