住まいの中の遊び

 建築主が住まいの中で、どんな動き方(住み方)をしたいのか確かめながら、図面の中での遊びは建築家にとって楽しいものです。
 住まいの中での人間の動きの軌跡は、動線といって、小住宅の場合など、面積の有効な利用に関係のある要素として、平面計画をする上に重要であるということは既に定説となっています。

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 動線については一九二七年、ブルノ・タウトによって提唱され、続いて、アレキサンダー・クラインによって明確にされたもので、今日でも住宅の平面計画をチェックする上で欠くことのできないものです。
 動線はできるだけ単純であること、曲がったり、不明瞭でないものて、明暗の差がないものがよいと主張しました。特に小住宅においての生活の、経済性とか単純性を追求する上に、最も有効な指標となったものである。動線も単なる人の動きから物品の動きへ、そして設備動線へと複雑な機能図として、より大規模な施設にまで適用されることになります。
 ここでは平面計画の良し悪しのチェックというよりも、動線の性質というか人の歩く習性を利用して、人の動きを意図的に変えてみたり、強調したりする面白さを設計に組いれてみたわけです。
 単にこれを平面的な動きだけでなく空間的な動きにまで移行できればと試みたものです。
 人は無意識に歩いた場合、近道を通るものだし、目の前に障害物があれば避け、出入口があれば通り技ける習性があります。
 だから動線が単純で、曲がったり、交わったり、不明瞭でないように計画された間取りは、家の中での運動量も少なく、生活も合理的で疲れないということから、住宅の機能性からよい間取りとされるわけです。
 しかし日常の生活は、どんな狭い住まいでも、そんなに能率的な短い真直ぐな動線のみを必要としているわけではありません。かといって、時には手をのばせばすぐ用が足りるほど能率的な運絡もほしい時もあります。
 狭い家でも、見た目も実際も複雑に使いたいし、狭くとも神秘的に他人にはのぞかれない個室もつくりたい。迷路というクイズがありますが、これを抜けでる楽しさが生活の中にもほしい。階段を登ったり、降りたりしながら先へ先へと進んでいると、いつの間にか元のところに戻っていたり、同じ場所に階段が二つあったり、夢は楽しいものである。生活の楽しさや複雑さを増すもの、住まいの中の遊びとはそういうものです。

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