動線に沿った空間

 包まれた空間と反対側に効線に沿った空間が残されています。もちろん反対側にもう一つの包まれた空間を生じることもありますが、ここでは効線の外側というか、一般に奥行の浅い、面積としては広くはないが、長さの長い空間を取り上げてみます。

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 広さより長さを必要とする空間、たとえば収納空間だとか、展示空間、視野空間といったものを考えればよい。収納空間の奥行は一定の限度があって、一〇センチぐらいから深くても一メートルぐらいがとまりです。長さは長い程有効です。展示空間、視野空間とは、視る空間という意味で、中に入って使うのではなくて、外側から視る空間をいいます。広い意味で、外の景色に対する視野も含めて、生活に豊かさを与えてくれます。いずれも長い程有効です。包まれた空間と、沿った空間は、常に表裏一体となってはたらきます。部屋の悲惨の近くに沿って動線を考えれば、壁面にあたる部分は沿った空間となり、中央は包まれた空間となります。これを心得て生活に合わせた動線処理をすれば、壁面の利用、窓面の効用、内側空間の活用と、伸縮自在な変化ある空間をつくることができます。
 壁面に沿った空間は、時に壁面のまま展示空間に少し奥行をとれば収納(物品収納、飾棚、書棚、作業台など)空間となり、ガラスの窓面にすれば、戸外の景色に対する視野となって拡がっていくことになります。
 土庇側の雪見障子の類は、庭に向って視る空間としての役割をしているわけです。そこからぬれ縁、踏石へと動線が廷びるにつれて、左右の視野空間は果てしなく庭の中に入り込んでいくわけです。
 ダイニングキッチンの中の動線は中に包み込まれた部分を食事とか調理作業に確保し、ここではそのほかに壁際に沿って重要な役割を含んでいます。まず和室居間と洋間側に接する壁際の主要動線は、居間とか接客空間にいくつもの枝がでていくので、できるだけ壁際に引き寄せておかなければ、ますます食事室空間がせばめられることになります。ここでは窓側と両側壁は、原則として調理作業施設と、台所器具や食器類の収納施設が設けられるので、できるだけ長さを確保することが必要です。

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