将来の住宅

戦後の住宅および住生活は、戦前の家族制度の崩壊にともなう核家族化、小家族化の進行、しきたり型の住居観から、娯楽型の住居観への変貌、家具付器等の住用品の開発、生活の電化、都市への人口集中と、それにともなう共同住宅の普及発達などにみられるように、大きな変化を経験してきました。そのことを考えると、将来の住宅にも、より以上の大きな変化の起こることが予想されます。戦後の住生活の変化の中でも、もっとも大きな変化の一つである核家族化の進行は、今後ともなお続くものとみなければなりません。それにともなって、生活のスタイルもより合理的、機能的な方向へと向かっていきます。中でも家事労働は、いまある姿から大きく変わっていくことが予想されます。家事労働の中でも、単純な繰り返し、労働的なものは減少し、かわりに頭脳労働的なものが今後一層発展します。例えば買物、育児、庭づくりなどが住生活の中でも、もっと大きな比重を与えられてくるはずです。また住機器類の進歩、改善は今後大いに期待され、人間の生活に合わせて、さらに合理的な生活機器としての体系化が要請されてくることになります。

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間取り

建設産業は、あらゆる近代産業の中でも、もっとも近代化のおくれている産業とされていますが、その中でも住宅、特に一戸建住宅や小住宅をとり扱う部門の遅れは著しく、それは、住宅の多くが一品生産であり、また現場生産でもあるからですが、将未は住宅の大部分が工業生産化されて、大量に、しかも安価に供給されることが、もっとも重要な住宅対策として社会的に強く要請されてくるようになります。その場合、一品生産方式は、田園住宅、その他ごく限られた範囲の住宅にしか行なわれなくなります。そこで、プレハブ住宅の技術や工法の大いなる進歩が期待されます。それはまた将来の生活の変化のスピードに対応して、必要とあらばいつでも新しいものととりかえられるような、国土の大きな空間の中での部品として、全生活空間の体系の中に位置づけられていくことが必要となります。
将来、労働時間の短縮、労働条件の改善等にともない、人々の生活も大幅に変化していきます。拘束労働にかわり、人々の自由意志にもとづく創造的労働が筋肉労働にかわり、知識、情報を生かす頭脳労働が一般化し、人々の社会労働はより活発化していきます。それにともない住宅も、単なる労働の再生産の場ではなく、人々の多様な社会活動の基地として、より合理的に改善されていくことが要請されます。具体的には、住宅および住生活のより共同化、社会化が進行していきます。特に核家族化が進行している今日、家族世代間の断絶を補うものとして、第一次社会集団ともいうべき近隣生活集団の存在の意味は、一層増大してくることが予測されます。核家族化にともなう鍵っ子、ババ抜き、老人の孤独などの社会問題が派生しつつありますが、近隣生活集団による相補的な活動により、これらの問題が漸次解消されていくことが期待されます。また、生活産業のすべての分野にわたって情報のもつ意味が増大していけば、一大情報センターとしての都市への生活の傾斜は一層深まります。そういう中にあって住宅は、社会生活の基地としての意味あいをますます深めていくことになります。

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