物理的都市化とコミュニティ

都市環境の物理的、形態的変化つまり物理的部市化の進行につれて、コミュニティの社会学的性格は変化させられます。現在、都市化に対応するものとして二つの地域開発方式が提起されています。第1は都市化主義であり、第2の立場は地域統合主義です。今後の大都市コミュニティの性格は、都市主義を促進するか地域主義を促進するかによって類型的に異なったコミュニティが形成されることになります。次に、住宅地計画において職住分離の方式をとるか両者を統合する方式をとるかによっても、コミュニティは類型的に異なったものとなります。これは、都市化現象とともに雇用制度の変化とも関連します。都市主義が促進され、終身雇用形態から契約雇用形態への変化がすすめられるなら、職住分離の傾向が強くなります。他方、都市化の行き詰まりから機能の分散、非集中化が政策的にとられるならば無計画な郊外化に代わって地域主義が登場します。同時に、もし日本的終身雇用形態が将来も特続されるならば、職住統合による地域統合の傾向が現われます。

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都市居住者の思考様式や生活様式の社会的、内容的変化つまり社会的都市化の進行につれて、コミュニティの社会学的性格は変化させられます。都市化現象の社会学的、社会心理学的分析によると、次の三つの傾向が問題点とされています。
都市化は、非人間化、自己疎外の状況を促進しています。コミュニティには、本来これらに対する人間性回復の場としての役割があるはずですが、現状においてはコミュニティの人間関係や連帯感はむしろ弱化、衰退する傾向を示しています。したがって、この崩壊しはじめたコミュニティを、今後、民主主義を標傍する多元主義の原理によって再構成するかあるいはエリート主義の原理によって再構成するかの違いにより、コミュニティの類型が規定されます。
社会形態が中世共同体社会から現代大衆社会へ推移するにつれ、コミュニティの共同意識は崩壊し、住民はマス化しつつあります。その結果、コミュニティは全体主義のエリートが大衆操作を行なう場合に利用しうる新しいマスをつくり出しています。いずれの時代においても、無組織的な人間集合の社会心理がどういう方向に向かうかによって居住地としてのコミュニティの性格は左右されます。都市化により居住地の住民は無組織化、拡散化の傾向を示しています。この場合、無組織集団の社会心理が公衆的性格の方向をとるかまたは群集的性格の方向をとるかによって、コミュニティの類型も変化してきます。
都市化は地域分化を促進し、その結果、特殊階層的コミュニティなどをつくり出し、そこにはカリスマ支配型のコミュニティが形成されつつあります。イギリスのニュータウン計画で混合的コミュニティの形成が目標とされているのも、居住地における階層分化現象を防止するのが目的です。したがって、コミュニティの社会計画を階層混合方式によって進めるか階層分離方式によって進めるかで、コミュニティの類型が規定されます。

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