住宅地計画と人口構成

住宅地という環境は、居住者集団の住生活上の要求に対応してつくられてきたはずです。住宅地の環境を形成している要素には、多くのものがあげられます。それらの中で、住宅地がいかなる住宅の構成によってできているかという問題は、環境や地域社会にとって最も基本的なものの一つです。住宅地計画において、その住宅地はいかなる人々によって住まれるのか。人口構成の計画を考え、それによりいかなる住宅型によって構成するか、そこで必要な生活共同施設ないしは公共施設は何かをきめるといった手順、あるいは地方計画等により規定された住宅供給計画に従って住宅型の構成が行なわれ、そこでの人口構成の想定から必要な共同施設が計画されるといった手順は、普通よくみられることです。このような考え方は、住宅地という大きな容器が居住者たちを含めた地域社会の住民の生活のためのものだからです。

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間取り

住宅地計画と地域社会という問題のうち、住宅地における住宅型の構成と居住者構成との関係を明らかにし、そこから生じる問題についてふれると、新しく開発された住宅地に迎えられる居住者として、住宅地に適合した人々すなわち似たような社会、経済階層の人々が集まることは、しばしば指摘されてきました。単にそれだけてなく、結果として家族の成長分解の点でも同じような段階の人びとが集まることになり、ときには居住者集団の年齢構成を偏ったものにしがちです。つまり、居住者構成と住宅地計画といっても、社会階層の問題、経済階層の問題、家族型および年齢構成のあり方の問題、世代構成の問題と、種々の側面があります。これらの問題は、地域社会のすべての局面で生活上の問題と関連することになります。どの問題一つとっても単純なものはなく、各側面はお互いに関係し合っています。
近年の傾向の中で、1世代家族や2世代代家族は増え、拡大家族はそれほどふえていませんが、3世代家族の両親と子供のある夫婦ないしは片親と子供のある夫婦は減少せずに、むしろ家族数では増加しているのです。大きく減少したのは2世代家族、3世代家族のうちで、その他に分類されていた家族構成です。このような核家族化の傾向は、工業化の進んだ国、例えばアメリカでも世帯当り平均人数は年々減少しています。日本のこのような傾向は、家族制度の変革の意識によるものですが国土の工業化と都市の第3次産業化に伴う労働人口の移動のためでもあります。
この核家族化の動きは、従来の日本の特徴であった傍系親等を入れた拡大復合家族を滅少させつつあります。しかし、一方で、単身青年、単独老人、老夫婦、親と子供のある夫婦からなる世帯といったファミリーサイクルの各段階での世帯の問題を明瞭に提出してきたのです。これは、特に都市における住宅地建設の場合に大きく横たわっている問題であり、単に都市という拡がりの中で家族情勢に合った住宅型の供給を戸数主義で行なうことではすまされない面をもっていると考えられます。ここには地域社会とくに住宅地といった拡がりにおいて、世代論出な見方や処理などで見落とされがちであるために生じる生活上の問題がみとめられます。

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