公共機関による住宅地計画

住宅地の計画では、当然に公共住宅が大きな比重を占めます。この住宅地において地域社会に極端な歪みや緊張が起きないように、地域社会の性格そのものを表わしている居住者構成を考えておくべきです。答として分譲住宅つまり持家層の独立住宅もあります。ところが、古くからの100坪以上の敷地では、増改築や別棟を建てるなどして家族の成長分解を可能にしています。仕方なしにとはいえ、地域社会の問題を自分の敷地内で解決しているのです。しかし、近年のように敷地が狭小になるとその余地もなくなってきます。さらに、産業の発展にともなって生じる人口移動、職業・職場の移動のため、無理に持家層になって庭先に別棟を建てたところで子供たちはいつ転出するかわからないという不安があります。それに、このような敷地内の解決は、中高層の不燃アパートでは考えられないことです。

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間取り

大規模団地やニュータウンの中で世代構成を調和のとれたものに近づけるには、二つの方法が考えられねばなりません。一つには、公共住宅の建設において、世代論的な見方も加えて展開された住宅型によって住宅地の住宅型構成を幅広くすることであり、家族型との対応で居住者に入居してもらう管理方法を考えることです。このことによって、転勤などにともなう住替えも容易になってきます。つまり、単身青年向、若夫婦向、低年齢層の子供をもつ世帯向、成人の子供をもつ世帯向、同居世帯向、老夫婦向、老人向等々といった住宅型を規模、つくり方の点で考慮し、地域社会のあり方も考え合わせて住宅地の中で配分計画することです。ただ、このような住宅型の混合開発は、現在の公共住宅のように平均規模があまりに低すぎる段階では少数の大規模住宅が多量の極小住宅をつくる結果になりかねない点に注意されなければなりません。そして、新しい住宅地にやってくる居住者が若い世代になりやすいことも確かです。そこで、もう一つの方法としては、建設後10年ぐらいの間に生じる世代構成の極端な偏煩さを和らげるという意味から、住宅の建設時期を地域社会の建設プログラムや施設設置計画との関連で計画することです。
次の段階の問題としては、このような住宅型の混合をどのような規模の住宅群の範囲で行なうかです。100戸から200戸の小さなまとまりから各種住宅を混合させるのか、それとも、2,000戸から3,000戸といった小学校区ないしは近隣住区程度のひろがりの段階から混合させるのか、ということです。公共住宅といえども、住宅型の混合は当然に社会階層の混合をもたらすであろうという点から、計画はなかなか難しいものになります。保育所、幼稚園、小中学校をはじめとするコミュニティ施設での問題を円滑にし、各世代がお互いに補い合って調和のとれた日常生活を営めるようにするという点では、どうしても小学校区程度のひろがりの段階からすでに世代権成の均衝がとれるように種々の住宅型の配分計画がなされていなければなりません。さらに、各種住宅型は、各世代の生活上の要求からみて、住宅地の中でどのような位置に配置され、どのようにつくられるべきかが問題となります。地域社会という問題を単純にしすぎたきらいはありますが、世代論的な見方をも加えて展開された多様な住宅型の提供およびその建設のプログラムの方法を住宅地計画において確立することこそ、地域社会での生活を調和のある豊かなものにしてくれるに違いありません。

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