住宅の種類と設備工事

各種の住宅はどの程度の設備をもっているでしょうか。一般に是非とも必要とされている住宅の最小限の設備といえば、炊事用設備、給排水設備などであって、現に日本の住宅の大部分はこの程度の設備しかもっていないものが多くなっています。都市周辺に群生する建売住宅や貸文化などではこれらの設備は形式的に揃っていますが、極めて程度の低いものであり、木造アパートには共同便所のものすらかなりあるようです。炊事用の設備は次第に程度のよいものが販売されていますが、重要なことは設備があるかどうかであって、程度の問題ではありません。自家用浴室についで希望される設備は、集合住宅特に中高層住宅の場合は浄化槽をもつ水洗式でなければ計画も不可能です。スプロールする地域の公共施設の遅れは個々の住宅の設備の貧弱さと無関係ではありません。

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電話、消火設備も必要な設備と考えられるようになり、暖房と冷房は当初は移動式の器具で充足され、これらは耐久消費材として取り扱われ、工事費の中では考えられませんでしたが、これを当初から建築の設備工事として計画すようになりました。中高層アパートでは媒体の運搬の容易さから蒸気暖房の設備されたものが多く、空調設備は高級なマンションで設備されました。しかし、現在ではこの集中制御方式の空調設備が個人住宅に取り入れられていきました。
設備が多く、その程度がよければ快適な環境条件を造り出すことができます。人間の欲望は無限であり、快適な住居への欲望も無限です。したがって居住水準の設定こそが先行すべきで、住宅問題を問題として解決するだけでは快適な住居への解決にはなりません。建物は造り出された環境案件を無駄を少なく保持するための避難所に過ぎないともいえます。
住居は雨露を凌げこと足りた時代もありました。やがて風を防ぐようになり、付帯的な炊事場、便所、浴室が母屋に付属して設けられるようになり、現代に至って快適な人工環境を保持する容器となっていきました。なにが快適な環境条件かについて人間工学の進歩は快適さを明細に現定して、外的条件の変化に応じて自動的に内部環境を調整することを要求するようになりました。本未都市が人間のためのものであれば、暖房や空気調和の設備は都市の施設として考える方が合理的、経済的に解決されます。上下水道や都市ガスのように地域整備計画によらなければ個人的に解決されない問題もあり、自宅建設の場合も整備計画の内容、進行状況によって設備工事が可能かどうかになります。本来健康にして文化的な生活を営むための国民の設備に対する要求も、国力の伸長とともに拡がるもので、居住水準をどのように設定すべきかが先決問題です。ここでいう居住水準というのは、個人にとって住宅の有無、その立地条件、居住環境などを除外して、住宅がある場合の住宅規模、居住密度、安全性、プライバシーとともに住宅設備の水準をどのように考えるかということであり、住居費の中で設備費をどのように支出しうるかということです。設備費でいつも問題になることは、固定の設備費とこれを運転し使用する場合のランニングコストの関係です。
設備の水準を設定することによって適当な設備を決定しなければ、正しい設備費を算出することは不可能です。一般の事務所建築で現在普通に計画される場合の設備費率を示すと、実際のビルの資料を取集することは困難ではありませんが、相互に水準を比較することはできません。モデルプランより積算されたものでは設備費は全工事費の36%から38%になり、躯体および仕上げ工事費に対して79%から86%になっています。完全な設備を望むならば、この比率は100%程度に達するといわれます。住宅のコスト分析に関する調査結果によれば、工事費の内ガス設備費は除外して、総工事費に対する設備費率は15%から34%程度で、仮設工事費および諸経費を別項目で算出すれば、この設備費率はさらに小さくなります。

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