プレハブ住宅の種類

プレハブ住宅というときに、私達は特定の一戸の住宅を思い描いてはいません。何々ハウスという時は、その商品名の下にあるプレハブハウス全体を意味し、多くの場合、その中に仕上材や間取りが少しずつ異なるものを含んでいます。したがって、プレハブ住宅の分類といっても、正確には、プレハブ住宅システムの分類であり、システムの存立形態の分類になります。一つの住宅建築を一棟というとき、これが一住戸から成っているか、多数の住戸から成る集合住宅かによって分けることができます。また、集合住宅の場令に低層か、中層か、高層かという分け方があります。この分類標識は、プレハブ住宅に特有ではなく、住宅全般をその一棟の構成や形態で分けたものに過ぎませんが、この分類方法をプレハブ住宅に通用してみるとき、次のことがいえます。
第一には、どのような棟形態にも、プレハブ住宅と呼びうるものがあるということです。日本の場合、試行的なプレハブ住宅の出現した初期から、戦後10数年までは、低層の独立住宅か集合住宅しかなく、その後、中層の集合住宅が大型PC板工法として開発され、高層のプレハブ集合住宅は、昭和38年頃から始まったものの現在もいまだ技術開発期にあります。このように、棟形態によってプレハブ住宅の出現の時期は異なっていますが、現在の日本では、どのような棟形態でも、その一部にはプレハブ化された生産方式が存在し、プレハブ住宅と呼ばれるものがあります。

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第二には、住宅の棟形態が、プレハブ化の技術や生産方式、およびその生産組織や供給態勢と密接な関係をもっていることです。このうち、前者は在来工法の住宅でも全く同様であって、例えば木質系や軽量鉄骨系の構造技術や生産方式は、もっぱら低層の住宅のみに使われるという関係があるため、いわば当然のことといえます。後者について、やはり在来工法でも操形態に対応した差異は見られますが、それほど明瞭なものではなく、主として施工業者の規模の差異に関係していました。プレハブ住宅の場合は、対応する在来工法住宅とはやや異なった形で、しかもはるかに明瞭な形で関連づけられつつあります。例えば独立住宅の場合は、ハウスメーカーと呼ばれる民間の企業群が、見込生産に近い態勢で生産して、一般の商品と同様な販売形態で需要者に供給します。これに対して、中層や高層のプレハブ住宅は在来と同様に民間法人や公共団体や住宅公団から直接的に受注して生産に着手します。
構造体の主材料による分類として、次の5種に大別することがでます。
木質系プレハブ住宅、軽鉄系プレハブ住宅、コンクリート系プレハブ住宅、高層鉄骨系プレハブ住宅
木質系プレハブ住宅と軽鉄系プレハブ住宅は は2階建てまでの独立住宅やテラスハウス、コンクリート系プレハブ住宅は2階建てまで低層のものと、3、4、5階建ての中層の集合住宅、高層鉄骨プレハブ住宅は主として7階建て以上の高層の集合住宅に、それぞれ見られます。
なお、石造、練瓦造、コンクリートブロック造などの組積造は、きわめて小型のパネルまたは部品を用いたプレハブ方式だといえますが、生産性向上の意図から来たものとはいえないので、プレハブ方式に含めないのが普通です。その他、軽金属を主構造材とするプレハブも将来は盛んになると思われます。この分類は、構造部の主材料で分けたきわめて大ざっぱな分類です。これ以上構造を細かく分類することは、プレハブ住宅の場合は非常に困難で、明快にはなりません。それは、構造的な力の流れの方式と建物各部をどのように分割してプレハブしていくかという部品化の方式とが絡み合って複雑化するためです。

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