住まいのプランニング

住宅の平画計画の上で、他の建築と著しい相違ある点は、住まいとしての状況をいかにいきいきと捉えるかにあります。その観点に限って住宅の平画を解析して見ると、ほぼ四つの大きな系列によって実際の型が決定されるようです。つまり、敷地系、経済系、家族系と生活の型系です。敷地系では、主として規模、東西方向の間口、方位、それに出入の方角がその中の重要な因子です。経済系は建設当初の資金、それに維持費と将来計画に対する資金計画があり、これらは職業や地位によって裏書きされています。家族系は、構成人員と家族間の関係と状況です。生活の型系では、家族全体と各個人の目常的実態と、趣味嗜好を含めた生活の型を問題にします。実際の平面が作られ、決定していく過程では、意識的、無意識的にかかわらず、この四つの系に含まれる細かな項目を総合判断しながら作業が進められるわけです。特に敷地系、経済系のように、物理的に数値化されているもの、またされやすいものは、具体的な形を判断するためには容易な操作で片付きますが、ここで問題になるのは後者の二つで、家族系と生活の型系に属する諸因子に対してどう具体的な形に展開させていくかです。

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間取り

かつての住宅のように家族系、生活の型系が家族制度や儒教思想といういわば規律による枠があった場合には、住宅は器であり、この器に対して生活が従えばよかったため、住主の経済状況がそのまま規模に現われる程度の単純な関係で十分でした。まして、敷地が豊かであったために、この関係はより自然に表現できたわけです。
ところが、今日の住宅では、家族の問題、家庭生活の充実がクローズアップされ、それらの内容を支えるような器が強く要求されていますが、敷地は狭く、しかも経済的にはこの要求の膨大化に比して乏し過ぎる矛盾が続いています。これを住宅設計の工夫とりわけ平面計画の段階で少しでも矛盾を減少させようというわけです。根本的な矛盾は、もちろんこの工夫で解決はできませんが、この2者の接点を見つけることに、設計の大部分の努力がなされていることは事実です。
具体的には、夫婦の生活のプライバシーをいかに守るか、親と子の生活上での関係をどう提えるか、老人との同居ではいかに接触点と独立性を捉えるかなどが、家族糸の問題としてあります。一方生活の型系では、家族の団らんの主役である食事についてどう取り扱うか、またテレビ、オーディオ、自動車、エアコンなどの現代の家庭生活の必需品をいかに生活の中に反映させるか、個人的な趣味を共同生活の中でどの程度まで確保させるかなど、数限りない問題があります。しかも、これらは時代とともにかなりの速さで変化する問題だけに、これらを形にする場合は、その判断の取捨選択は、より複雑になるわけです。このような、家族系、生活の型系を重視しながら、住宅の型を見いだす作業を行なった一つの結果があります。ここでは、主寝室B、その他の個室C、居間L、食事室D、設備部分Wの空間別要素に代表させて、これらの組合せを行なうような手法を取りました。機械的な組合せでは1000種以上に上りますが、生活環境上のチェックと家族系、生活の型系のチェックにより、200程度にしぽられました。この数字は、特に家族と生活の型側の汲み上げ方によって多くも少なくもなりますが、今日の生活側の要求の多様さをかなり認めると、この程度になることを示しています。
今日の住まいの型を設計の中でいかに捉えるかは、とかく機械的で類型的なパターンとして考えるよりも、現実の生々しい欲望や要求に応える姿勢がより重要なのです。

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