住宅経営と生産機構

建売住宅、分譲住宅経営の目的は、基本的には企業としての採算性、つまり、一定の利潤の獲得にあるという経済的側面と、一群の住宅を合理的に集合させるという技術的側面があり、企業のタイプによって、さらに多面的な目的を持っています。経営の全過程は、経営的過程と技術的過程から成り立っています。さらに、この流れを円滑にさせて、上記の目的を達成しうるに必要な機能についてみれば、建売住宅、分譲住宅経営の機能的、職能的構成要素は次のとおりです。経営者、地主、土地ブローカー、金融機関、建築家、宅地造成者、材料供給者、元請(建築施工者)、各種職別職人、販売者、購買者等。これらの職能のはたらきと相互の関係において経営が進行しますが、業者はすべてこれらの機能を持つわけではありません。経営基盤別業者の得意機能が経営に反映するので、各タイプごとに、経営成立条件としての経営、生産機構の特徴として専業型、兼業型があります。

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専業者の場合は、大部分の機能を内部化し、たとえ、企業組織として税金対策上別会社にしていても、機能としては統一的、有機的に関係しています。このように、資金、土地、設計、施工、販売のどの段階の機能も一企業の業務のなかに含めてしまう経営方法は、パッケージディールとよばれ、近年は注目を集めています。それは、建売住宅、分譲注宅経営に必要な諸機能の給合的調整による機能の強化と、ディベロッパー機能の強化により経営の多角化をはかっています。
当初は、多くは施工部門から出発していますが、一般的に経営の持続化、生産戸数の植増、専業化、各機能の内部化、経営生産機構の合理的運営という経路をたどります。具体的には、
資材の共同一括購入
資材工場を持ち、住宅の各部材の工場生産
設計の標準化、矩計は平面如何にかかわらず、統一をはかる
現場と設計部との目常的連絡のもとに、生産面の合理化をはかる体制
できばえの評価、経営の審査などを通じて下請の管理指導を行なうこと
販売面における下取り制度の実施
新しい型の住宅の生産開発研究
等が行なわれています。このような経営、生産面での合理的運営は、その前提として、建築の大量的、連続的建設を可能にする団地の大規模化という経営方針上の特徴をもっています。
金融、産業資本等の大資本に属する業者は、親会社の資金力と対社会的信用力を基礎に、企画、設計、金融、販売部門、主として経営過程に属する機能を内部に持ち、生産、技術過程は、他の建築請負会社に外注するのが一般的です。専業者が住宅の生産者と供給者をかねた経営体であるのに対して、これは、生産者でなく供給者であることを特徴とします。次に建築設業系の場合は、元来、建築施工に得意機能をもっているため、施工部門を当然持ちますが、建売住宅経営に主力をおく業者と単に副業として行なう業者とがあります。前者は、建売経営が臨時的でなく持続的経営であれば、販売部門を持つようになり、あるいは他の建売経営者の下請から独立して、建売経営者に転じる場合があります。後者の多くの場合、かかえている職人にきれ目のない仕事を提供する一つの手段として、建売経営に参加しています。
建材、プレハブメーカー系は、得意機能に差はありますが、建設業系と類似した性格を持っています。
不動産業者系で仲介業との兼業者は、土地、住宅の仲介、販売技術および住宅市場の動向に関する情報をもっていることが経営参入の条件となっています。零細規模の場合、経営理念として売ることにのみ力点をおきすぎるため、技術軽視の傾向があり、世の批判を浴びるような低質な建売住宅を販売することがあります。

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