建築制限の合意

高層建物を建築しようとする建築主と、日照を妨害されると主張する近隣の反対住民との間で、ある階数以上の建物を建築しないとか、工事に着手するには住民の同意を要するなどの合意がなされることがあります。このような合意に違反して、約束した階数よりも高い建物を建築しようとしたり、住民の同意を得ないで着工したりした場合に、反対住民は、このことだけを理由に建築工事の差止めを請求することができるかどうかが間題となります。このような合意がなされ、かつ合意の拘束力があると認められる場合には、建築主には、当然合意の内容を守らなければならない義務があり、反対住民は、この合意に違反して建築しようとする建築主に対しては、工事の差止めを請求することができます。
この差止請求権は、建築主と反対住民との間の合意に基づく契約上の差止請求権で、日照妨害の被害が受忍限度を超えるとして工事の差止を求める場合に主張されている人格権説や物権的請求権説などの法的根拠とは性質を異にするものです。また、この契約上の差止請求権については、合意の成立の背景や事情などを十分検討し、合意の拘束力の有無を慎重に判断したうえ、合意の拘束力があるものと判断された場合に認められると考えるべきです。
建物建築により日照を妨害される場合に、契約上の差止請求とは別に、日照妨害によって被害者が受ける不利益の程度が受忍限度を超えていれば、建築工事の差止めが認められます。受忍限度を超えているかどうかは、様々な事情を考慮して判断されます。建築制限の合意が存在する場合には、契約上の差止請求権の発生とは別に、この受思限度を超えているかどうかの判断に影響を与え、建築主側にとってマイナスの要因となり、それだけ差止めが認められやすくなります。

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