建築主側からの損害賠償の請求

建築工事に対して、日照を阻害されることを理由に、坐り込みや障害物を置いたりして実力で工事用車両の工事現場への立入りを阻止したり、建築主側の名誉を毀損するような虚偽の事実を記載した看板を掲示したりビラを配布したりして、工事を妨害されることがあり、この妨害に対しては、建築工事妨害禁止の仮処分を得ることによって、排除または予防することができます。この建築工事妨害禁止の仮処分のほかに、この妨害によって損害を被った者は、妨害をした者に対し、その損害の賠償を請求することができる場合があります。この損害賠償請求は、民法七〇九条、七一○条の不法行為の規定に基づく請求で、この請求が認められるためには、損害の発生、故意または過失の存在、加害行為と損害との因果関係の存在、違法性の存在という不法行為の成立要件を充たすことが必要です。この違法性の存在の有無の判断では、高層建物の建築によって日照を妨害されるなどの不利益の程度が受忍限度を超えているかどうか、工事着工の態様、妨害行為の目的や態様、建築差止交渉での建築主側の態度などを考慮して、妨害行為が、客観的にみて社会生活上許容される程度、範囲を逸脱しているかどうかによって決せられ、逸脱している場合に違法性があるということになります。
日照妨害などの不利益の程度が受忍限度を超えている場合には、不利益を受けた近隣住民は、達築主に対し、建築工事の差止を請求することができますが、自力救済が認められていないことから、この差止請求は、裁判所へ申立てるなど法律上許された方法によってなされなければならず、受忍限度を超えていても、到底社会的に許されそうもない方法で実力行使により工事を妨害すれば、損害賠償を請求されることになります。一方で不利益の程度が受忍限度を超えておらず建築工事が適法な場合でも、すべての反対運動が違法となるものではなく、建築主側に対し、建築について説明を求めたり、話合いをするよう要求したりするなどの社会的に許される限度内の平和的で節度のある反対運動は、いわゆる妨害行為とはいえず、違法性がないということになります。

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