一般住宅の眺望

眺望は他人の建てた建物によって妨げられても特別の場合以外は、法律上の保護は受けられないと考えられます。あなたの家から海が見えたのは、たまたま途中の土地に建物が建っていなかったか、建物が低かったからです。海が見えなくなったから弁償しろといっても、あなたの家から海までの空間はあなたの所有ではありません。しかし厳しい要件のもとで、眺望の利益がこれを妨げる他人の土地利用の権利を抑えて、法律上の保護を受けることもあることが、判例上、承認されています。眺望の利益は、これを受けていた場所が住居であっても、法的保護を受ける場合もありますが、眺望が死命を制するほどの価値をもつ観光ホテルなどの場合と比べると、法的保護を受けにくいことも確かです。住居の場合であっても、眺望を妨げられれば、その居住者は何か大事なものを失ったような不倫快を感じます。しかし法的保護というのは、国が強制力を加えて保護するということですから、その場所からの眺望があなたの眺望だから、他の人は妨げてはいけないといえるくらいに、社会一般の共通の意識として承認される程度のものでなければ、裁判所は、法律上の保護を受けるもの上の決断を下せません。これは窓から見える近所の花火大会の風景が中間の家の増築で見えなくなったとしても、世間があなたの苦情を正当なものと認めてくれないのと本質的には同じです。自然の風景の場合は、社会的にも文化的にも、見る場所と結びついて、それ自体が見る価値として伝統的に承認されているという共通の認識があるために、その眺望が社会一般に保護に値するものと評価されるものかどうか、その眺望自体の価値や、被害者、侵害者双方の事情など具体的に検討してみて、その上に立って、法的保護の対象となるかを判断すぺきである、というところまでは法的価値を認められてきているのです。
しかし、結論的にいうと住居の眺望に法的保護を与えることは難しく、判例をみても住居の場合は、損害賠償請求が認められたのは、眺望の妨害が妨害者の悪意に近い行為によってひき起こされていると認定されたケースだけです。妨害禁止が認められたケースは皆無です。

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