隣りまできている水道ガス管から分けてもらうには

今度家を建てて、水道、ガスを引こうとしましたら、本管からだいぶ離れていて相当な費用がかかります。隣地まできている管から分けてもらいたいのですが、隣りの人が承諾しなければできないでしょうか。
例えば、下水道の排水設備の設置を義務づけられている場合、その設置義務者が隣地の他人の排水設備を使用しなければ下水を公共下水道に流入させることが困難であるようなときは、その他人の排水設備を使用することができることになっています。
このように、甲地の所有者がその隣接の乙地にすでにもうけられている他人の工作物を自己の必要欠くことのできない便宜のため利用することができれば、二重の投資を避けることができ、また、隣地の工作物の所有者にしても、たいした影響を受けることもなく工作物の設置や保存のために要した費用を一部負担してもらうことができ、双方にとって大変都合のよい結果となります。

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土地の排水とか下水についてはこのような定めがありますが、水道、ガスについてはありません。したがって、水道、ガスについては、隣りあった者同士の利用関係の調節(相隣関係)として当然に利用を認められるかといいますとそういうわけにはいきません。ただし、他人の供給施設を利用しなければ水道、ガスの供給が受けられない物理的状態にある場合には認められてよいと思いますが、このような場合は、きわめてまれでしょう。したがって、ふつうはどうしても所有者である隣人の承諾を得なければならないことになりますが、どうしても隣人が承諾してくれないときは、裁判所に調停を申し立て、裁判所の仲介で双方の譲歩により円満にことを解決しなければならないことになります。
水道、ガスの供給施設のうち、どの部分までが事業者(水道局・ガス会社)のもので、どこからが需要者のものでしょう。水道管は、通常公道に埋設された配水管までが水道事業者のものであり、配水管から分岐してもうけられている給水管や給水用具(給水管に直結する分水せん・止水せん・給水せん等)は需要者の所有に属します。ガス管は、原則として敷地の境界からの供給管がその需要者の所有に属します。ですから、この需要者が給水管や供給管を利用する場合に、問題になるわけです。
隣接する供給施設の所有者の承諾が得られたとか、調停等によって利用する権利が認められた場合でも、次のような制約を受けることはやむをえないことです。
他人の供給施設にとって最も損害の少ない個所および方法を選ぶ。
他人の供給施設を使用する者は利益を受ける割合に応じてその設置、改修、維持に要する費用を負担する。
他の需要者に使用させている供給施設の所有者はその供給施設を改造したりまたは撤去しようとするときは他の需要者に通知する。

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