個人専用の電柱から電気をひくには

家を建てるため、電気を引きたいのですが、隣りの電柱から引こうとしましたら、電柱を私の土地の方へ移してほしいといわれました。そのようにしなければいけないでしょうか。
ふつう私道に建てられた電柱(本柱)の敷地の利用関係は、電力会社が一般の土地使用契約と同様に、その敷地の所有者と土地使用についての契約を結び、土地使用料を払っています。したがって、本社から電線を引込みたいときには、電力会社に申し込みさえすれば、とくに敷地所有者の承諾を得なくても、電力会社が電線の引込みをしてくれます。なお、電話の場合もだいたい同じです。

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ところが、前述の本柱から電線を引込むには、ちょっと距離がありすぎるといったことも少なくありません。このようなときに個人の所有地内にもう一本電柱(小柱)を建てることになります。この小柱の敷地利用関係には、次のような二つのものがあります。
まず、一つは、その小柱は、本社と同様にその小柱を利用して数軒の家に電線をひきこむために、電力会社が土地所有者と、本社と同様の使用についての契約を結び、電力会社の費用で小柱を建てているといった形をとっているものです。
もう一つは、電線を引込むために、特に個人的にその所有地内に自分の費用で、電柱(小柱)を建てているといった形をとっているものです。
前者の場合には、たとえその電柱が小柱であったとしても、その敷地利用関係は、本柱とまったく同じです。後者の場合ですと、その電柱は、敷地所有者個人の専用のもの、したがって電力会社は、その電柱までしか配線についての責任を負わないということになります。
以上の説明からおわかりと思いますが、前者のように電力会社の費用で建てられた小柱の場合ですと、本柱とまったく同じということになりますので、その電柱を利用して敷地所有者以外の人が各戸に配電線を引込む場合でも、特に敷地所有者の承諾は必要ないことになります。
これに反し、後者のように敷地所有者の専用のものであれば、この電柱を利用するためには、どうしても敷地所有者の承諾がなければ引き込みはできないことになります。
そこで本問の場合ですが、多分電力会社から隣りの電柱を利用したいなら、その承諾を得てくれといわれたのだと思いますが、そうであるとすると、隣りの電柱は、後者の例の隣人専用のものということになっているのだと思います。
ですから、その電柱を利用するためには、どうしても隣人の承諾が必要ですし、もしこの承諾が得られなければ、隣人のいうように、その電柱をあなたの敷地内に移すか、あるいは自分で費用を出して、新しく電柱をもう一本娃てなければならないことになります。なお、あなたのような場合には、隣り同士の民事上の関係ということになり、電力会社が、積極的に隣人と交渉して、承諾を得られるように努力するといったことは一切しないのが実状ですので、どうしてもあなた自身が、隣人と交渉しなければならないことになります。

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