住宅地の下水が田に流れこんでくる

郊外で農業を営んでいますが、最近は畑をつぶして建売住宅がたくさん建つようになりました。この住宅の下水が私の田に流れこんで困っていますが、どこの家の下水 かはっきりしないため、だれに文句をいったらよいのかわかりません。こんな場合、何かよい方法はないものでしょうか。
本問の場所が、下水道法による排水区域(市町村が公共下水道により下水を排除すべき旨公示した地域)かどうかによって、答が大分違ってきます。まず、排水区域にある場合には、公共下水道の供用が開始されますと、その排水区城内の土地所有者、使用者、占有者(例えば土地を借りている人、借家の居住者)は、土地の下水を必ず公共下水道に流入させなければなりません。ですから、田に下水が流れこむことはないはずです。ところが、本問の様子によりますと、どうもそういう規制のおよばない場所のようですから、別に考えなければならないようです。

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現在公害問題がやかましくなっておりますが、公害というためには、相当範囲にわたる被害がなければならないとされています。しかしながら、本問の場合、田の被害がどの範囲のものか明らかにされていませんが、もし、あなたの田だけのものであれば、私害として処理しなければならないでしょう。そこで、私害として処理するにしても、田の被害がどんなものなのか明らかにする必要があります。例えば、田に有害物質を含んだ水が流れこむため、減収になったとか、あるいは収穫米にカドミウムを含有するとか、いろいろなものがあるはずです。そして、それが明らかになったら、次は、そういう被害の原因となる有害物質は何かを調べなければならないでしょう。もちろん、そのような調査は大変むずかしいので、個人としてはできないので、農事試験場などに土壌や収穫物の分析を頼まなければならないでしょう。
さて、そのようにして、加害物質が判明したとして、次は、その加害物質を含んだ下水を誰が流したかということです。この点は一番むずかしい問題なので、あなたの困っているのもこの点でしょう。そこで、加害者個人がわからなければ文句がいえないのかということですが、考えてみると、被害は住宅地の下水道設備が不完全なためですから、下水道整備についての第一次的な行政責任をもつ市町村に向かって解決を呼びかけるの応一つの方法だといえるでしょう。
一方、私害として紛争を解決するとすれば、裁判所に対し訴訟を起こし、不法行為(故意または過失により違法に他人に損害を与える行為)を理由に損害の賠償を求める方法しかありません。
訴訟を起こす場合には、相手方を特定する必要がありますから、加害者を定めなければなりません。そしてさらに、誰の下水がどんな経路を経て田に流入したか、つまり、加害下水とあなたの損害との因果関係を明らかにしなければならないでしょう。なお、加害物質を放出している下水が数カ所にあるが、その一つ一つの含有量だけでは、そのような被害は起こらず、全部の下水をあわせれば被害を生ずるといういわゆる複合被害という形態もあります。このような場合は、それらの人を共同被告とし、その共同不法行為を理由として連帯して損害賠償をするよう訴えることになりましょうが、これは非常にむずかしい裁判です。

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