日照妨害により生計のための鳥が死亡

私は一七年間、鳥の飼育で生計をたてていましたが、私の家の前に違反建築のビルが建ってからは日がささなくなり、鳥は全部死んでしまいました。市役所に取締りを頼みましたが一向に進展しません。どうしたらよいのでしょうか。
建築基準法に違反した建築、例えば建ぺい率に違反した建築がなされた場合には、特定行政庁(市町村長あるいは都道府県知事)は、その建物の除去、移転などの是正を命ずることができるようになっております。それが命じられても除去、移転をしないときは、市長は行政代執行法によって、みずからこのような措置を講ずることができますし、第三者にそれをさせることもできます。その費用は違反者からとりたてます。違反建築があった場合に、このような措置をしてくれるよう市長に申入れられることはもちろんできますが、しかし、除去の命令を出すとはかぎりません。違反の程度が少なく、大きなビルなら、それを除去することは経済的に大きな損失ですから、罰金などで処理することになるでしょう。また除去の命令を出しても、なかに居住者がいたりすると厄介な問題を生じますので代執行をしないこともあると思われます。代執行をしないのはけしからんといって市を相手どって損害賠償をすることができるかについては、否定的に考えられているようです。ビルができてしまっては、除去してもらうということはなかなか認めてもらえないと思っていいでしょう。

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違反建築のビルのために日があたらなくなったとのことですが、もし違反していなければ日があたるというのであれば、建築主に違法性があるといってよいでしょう。そこでは建築基準法を守ってくれるという期待をもってよいわけですし、その期待から生ずる利益は保護されてもよいからです。
次に、鳥の死亡による損害が問題になります。日光があたらないために鳥が死んだという因果関係が証明されなければなりません。こういう証明は容易なようにみえて容易でないと思われます。
もし、証明されれば損害賠償の請求ができます。そのために生じた損害(鳥の価格ということになると思います)をすべて請求できるでしょう。また、そのために、快適な生活を送れないということであれば精神的打撃の損害賠償(慰謝料)の請求もできると思います。
なお、今後生ずる妨害の予防措置として、反射鏡などによって太陽光線がさすような装置をつくれという請求もできるのではないかと思います。判例は板べいを半透明のビニール板にしろという請求も認めていますし、ブロックの塀を金網にしろと命じたのもあるのですから、こういう問題は、裁判所に訴えるとなると長い時間がかかります。そこで、裁判所に調停を申し立てるとよいと思います。調停委員が妥当な解決策を出し、それで合意するよう説得しますから、相手もむげにことわるわけにはゆかないでしょう。ことに違反建築という肩身があればなおさらです。
このビルが小さなビルで、著しく建築違反していて、除去も容易だという特殊な場合には、あなたが自ら建築主に除去の請求を求めて認められることもあります。
次に、合法なビルが建っても日があたらないこともおこりえます。周囲がすべて二階建てくらいの住宅であるような場合には、慰謝料の請求くらい認めてもいいように思われますが、必ず認められるとはいえないでしょう。

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